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歯は健康の源~人生100年を見据えて

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International Dental Clinic(国際歯科) の日記

瀬戸際族の反乱

2017.03.16

世に窓際族というのは一般に知られているが、私はここに瀬戸際族の存在を提起したい。窓際族というのは、いわゆる、組織の中で役に立たないから、窓際の片隅に追いやられて、そこで鼻糞でもほじくっていろという連中のことを指す。いってみれば、組織での持て余し者である。しかし、彼らは何もしなくても、ある一定の給料は保障されているのである。もっとも、何もしないことに堪えられるか否かは別であるが、言ってみれば何もしなくても一定の給料は保障されているわけだから、恵まれているといえば恵まれた存在である。一方、瀬戸際族というのは、文字通り、常に瀬戸際であるから、のほほんとしているわけにはいかない。後ろを振り向けば、真っ逆さまの崖である。足を一歩でも滑らせば、その崖から奈落の底へ真っ逆さまに落ちてしまうのである。そして、今の世の中を見るにつけ、この瀬戸際族のなんと多いことか!私もまた、その一人なのである。

大体が今の非正規雇用は、皆、瀬戸際族である。と言っても良いだろう。いつ、首を切られるか分からない。何かあれば、真っ先に捨てられる存在である。だから、彼らは捨てられないように歯を食いしばって超過勤務に堪えるか、あるいは、いつ、首を切られても良いように、うまく立ち回るかのどちらかである。

もう一つ、瀬戸際族がいる。いわゆる、第三次産業に携わっている、先生と呼ばれる人種である。弁護士、司法書士、医師、歯科医師、薬剤師、計理士、果ては美容師、整体師等々、およそ、師とか士とかつく先生方も今や、瀬戸際族寸前である。なぜなら、数が多すぎるからである。いかに、先生と呼ばれる有資格者だとしても、結局は市場原理で動くのである。つまり、需要と供給の関係である。供給過剰になれば、当然、そこに、同業者同士の競争が発生する。歯科医師など最たるものである。北海道へ行けば、熊よりも歯医者の数が多いというぐらいである。医師も大体、同じである。今や患者さんの取り合いである。そして、医師の能力にも今や疑問符がつくのである。病院を受診すれば、医師は患者の顔もろくろく見ずに、パソコンのキーボードばかり、押している。まさか、パソコンに診断を仰いでいるわけでもあるまい。しかし、パソコンばかりいじられていては、患者はたまったものではない。これでは、有り難みも何もないのである。医者なら、患者と面と向き合って、患者の訴えに耳を傾けるべきである。キーボードをたたくのではなく、患者の体に触れ打診をしてもらいたい。それが医者が先生と呼ばれるゆえんである。話は逸れたが、今や、大方の先生方も実情は食っていけるかどうかで、大変なのである。

今、一次産業も振るわない。農業、酪農、漁業、林業に至っては、後継者も皆無といってよいほどだろう。第一次産業は過酷な労働の割には儲けがない。うまみがないのである。では二次産業はどうかと言えば、これまた、非正規雇用ばかりで、将来的にも非常に不安定である。最後に第三次産業はどうか?これもまた、多すぎて、過酷な競争を強いられるのである。まさに、だいぶ古いが鶴田浩二の「今の世の中、右も左も真っ暗闇じゃあござんせんか」である。ではこの先、我々はどうすれば、素晴らしい未来がやってくるのだろうか?手をこまぬいているばかりでは、何も前に進まない。何も変わらないのである。もう、こうなったら、我々瀬戸際族は反乱を起こすしかないだろう。まさに、高倉健の「止めてくれるな、おっかさん、俺にはやらねばならぬ世間の義理ってもんがあるんでさあ」である。何でも良いから、がむしゃらに立ち向かっていく、そういった、気概が我々、瀬戸際族には求められているのである。もう、東芝も、シャープもどうなるか分からない。ゲームのテーマではないが、進化する者だけが生き残れるのである。


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