International Dental Clinic（国際歯科） | 日記 | 日本経済浮揚への提言～団塊の世代を活用せよ

今や、日本の雇用形態も大きく変わってしまった。どこの企業を見ても、非正規雇用の実に多いことか！役所もそうなら、民間の銀行も非正規社員が大半である。正規社員などたった一握りである。しかも、殆どやる気がない。そして、非正規社員はやる気があっても、仕事を、どうやってこなしていったら良いのか分からないのである。つまり、教え育てる人間が居ないのである。いわゆる中間管理職がすっぽり抜け落ちている状態だと思われるのである。しかし、この層の存在は大きい。上からと下からとでサンドイッチ状態にされ、しかも、部下の教育も担っていかなければならない。しかし、彼らが居たからこそ、これまで、日本経済は飛躍的な発展を遂げられたのではないだろうか？彼らは、社会の中で誰もやりたがらない一番嫌なことを引き受けてくれていたのである。誰も、身に覚えのないことで、上からも下からも突き上げられたくはないだろう。それに、一銭の金にもならない部下の教育、しつけなど、嫌われるに決まっていることを誰がやりたがるだろうか？しかし、そのことこそが極めて重要なことなのである。企業に潤滑油がなかったら、どういうことになるだろう？また社員が何をして良いのか分からなかったら、一体どういうことになるだろうか？少し、考えれば誰でも分かることである。中間管理職はそれを一手に担っていたのである。しかし、今や、その中間がいないのである。これは一体、どういうことなのだろうか。

そこで私は考えるのである。もうすでに退職して、これから年金受給者になろうとしている団塊の世代こそ、後進の教育、後継者の育成にはもってこいではないか！と。なによりも彼等には今まで培ってきた何物にも代えがたい知的財産、経験という財産があるではないか！それに、一番難しい人との関係、こういう人間にはこう対処したら良いだとか、こういう場合はこうしたら良い、など、人間関係がこじれてしまった場合、彼等なら、それを打開する手立ての一つや二つはもっているはずである。長年自分自身が経験してきたことだからである。だから、十分、人と人との潤滑油にもなりうるのである。これを活用しない手はないのである。そして、今や、６０代はまだこれからなのである。

今、やるべき最重要課題は何か？安倍政権はそこを読み間違えているのではないか？例えば、大分前に現政権で可決された憲法に保障されない集団的自衛権、秘密保護法、はたまた最近になって可決しようとしている共謀罪など、過去の遺物みたいな議論をしてもまるで無意味なのである。なぜか？もはや、第三次世界大戦は起こしたくても起こせないからである。なぜなら、人類は原爆という最終兵器を手に入れてしまったからである。次に世界大戦が起これば確実に人類は滅ぶだろう。そして、滅ぶことが分かっていて、はたして、人類は核のボタンを押すだろうか？私は、そこまで人類は馬鹿ではないと思うのである。だから、第三次世界大戦は起きないし、それに向けた法整備も意味がないのである。

そんなことよりも、いまある現実の問題、いかにして団塊の世代を活用して、我々の生活や医療を飛躍的に発展させていくかを考えた方が、実に実に有意義なことだと思うのであるが、はたして、読者諸兄におかれてはいかがお考えであろうか？そうすれば、はっきり言って社会のお荷物になろうとしている、栄えある団塊の世代も、これからは人に必要とされる存在に変わっていくのである。彼らにとっても、こういう人生こそが本当の意味深い人生ではないだろうか？何もすることのない余生など、身の毛もよだつような余生ではないだろうか？私ごときがこんなことを言うのは口憚れるとは承知のことであるが、敢えて提案させて戴く次第である。

人生とはつまるところ、何かをやることであり、その中で人に必要とされて始めて、生きている実感が湧くのではないだろうか？私は、そう思うのである。