International Dental Clinic（国際歯科） | 日記 | 名古屋再考～最高ではなくて再考

名古屋は商売しにくい。・・・・よそから来た業者が異口同音に言う言葉である。そう、名古屋は商売しにくいのである。なぜか？名古屋の人間は実利を取るからである。いや、実利しか取らないからである。切った張ったは好まない。又、必要以上の贅沢も望まない。そして、他人にはとっても、とっても、と～っても冷たく、よそ者を極端に嫌う。それが名古屋の一般的な人間である。実利しか取らないので、意外と金は持っている。しかし、使うために持っているのではなく、ある一種の見栄で持っているだけのことである。従って、名古屋の貯め倒れ、と言われるゆえんである。多分、貯めて貯めて、貯め込んで、本当に必要なところに金を使わないから倒れてしまうという意味だろうと私は勝手に解釈している。そして、名古屋は住みたくない町の輝かしい堂々１位である。

これほど、よそから嫌われる大都会も珍しい。本来、大都会は地方の人間も、快く受け入れるだけの包容力がなくてはならないのに、名古屋だけはそういった包容力のかけらもないのである。逆に言えば、他からどう思われても構わない。そして、他からの助けも求めない。自分は自分の道を行くということである。従って中央政府とは常に対立している。又、中央の援助がなくても、尾張一国だけでもやっていけるだけの豊かさも持ち合わせているのである。それが名古屋人の気質を作っているのだろう。ＪＲ東海も、トヨタも政府の干渉を極端に嫌う。次期リニアにしたって、自分達の資本で作るのだから、大阪は関係ないということである。

今、河村市長が名古屋の町を魅力的にしようと、名古屋城をいじったり、名古屋にもリゾート施設を作ろうとしているが、私から言わせればナンセンスである。名古屋は今のままで、良いのである。他から見て魅力のある町の最下位１位で構わないと思っている。それが名古屋であり、名古屋たる所以である。面白くない町、住みたくない町で結構。それが名古屋である。しかし、名古屋には別の意味での魅力があるのである。この地域は日本の一大製造拠点である。三菱やトヨタ、新日鉄など日本の基幹産業が集積している。又、名古屋港は日本最大の流通量を誇っている。名古屋なくして、日本の物作りは成り立たないのである。

いかに、きらびやかで、人情があふれて、住み易い町であろうと、生きていくための基盤産業がなかったら、人は生きていけないのである。だから、私は名古屋はこのままで良いと申し上げたのである。地味で良い。本当に必要な物は常に地味に見えるものである。たぁ～けの河村の言うことなど、無視すればよいのである。河村は何も分かっていない。たぁ～けだからである。

名古屋は目立たなくても良い。よそから好かれなくても良いのである。好かれなくても、黙々として、日本の屋台骨を支えている。それが名古屋である。

一つだけ自慢できるのが名古屋の味噌煮込みうどん、これがまた、うみゃあでいかんわ。太い角麺に何と芯が入っている。よそ者はまだうだっていないとこきゃがるが、あれが正統である。そして、コクのある八丁味噌に名古屋コーチンのかしわ、もうたまらんち。

それに関連して、なぜ、八丁味噌が全国区にならないのか？不思議で仕方がないのである。言っては気を悪くされる方々も大勢いらっしゃるに決まっているのだが、白味噌は、いわゆる発酵味噌であり、わたくし的には、あれも良いのだが、八丁味噌に限るのである。名古屋では通常、おでんは八丁味噌である。それを「どて」とも言うが、これがまた、たまらんち。そして、雑煮は八丁味噌の餅雑煮、これまた、たまらんちなのである。