International Dental Clinic(国際歯科) | 日記 | 日本文化とは何か?そのガラパゴス化のワザワザの技

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International Dental Clinic(国際歯科) の日記

日本文化とは何か?そのガラパゴス化のワザワザの技

2016.06.20

 スマホの前の携帯をガラケーという。ガラパゴス携帯という意味である。つまり、日本で独自に進化し、日本でしか通用しないという、ガラパゴス諸島の動物たちの独自の進化からとった喩えである。とにかく、やたらと機能がついている。機能が付き過ぎて、操作が面倒くさいことこの上ない。こんな面倒臭いものは世界には通用しない。しかし、やたらと日本人はこの機能というやつが大好きなのである。好きだから、またどうしようもない。携帯などただ、持ち運びができる電話で良いはずなのだが、それにメール機能をつけたり、カメラをつけてみたり、テレビが見れるようにしてみたり、はてはGPSだの、ゲームだの、何だかんだと機能をつけるものだから、これが電話なのかというぐらいに元の物とは似ても似つかないものになっていったのである。まさに機能満載というやつである。しかし、これが日本文化の特色であり、まさに日本文化の真骨頂だと思うのである。
 携帯だけの話ではない。古来から変わることなく、その特質は連綿と現代に引き継がれているのである。古くは遣唐使によりもたらされたのだろう、寺院仏閣の壮大で、まさに美を感じさせる建築群、仏像、仏教、あらゆるものが日本化されていくのである。そして、形を変え、元のものとは似ても似つかないものへと変貌していくのである。五重の塔など、その典型だろう。中国にある五重の塔は土饅頭のようなものである。しかし、日本に伝わるや否や、あの壮麗な建築に変貌するのである。日本食も例外ではない。うどんとかラーメンとかは、その原型が大陸から入ってきたのは間違いない。しかし、それは日本で独自に進化し、もはや、うどんもラーメンも日本食になってしまったのである。ラーメンでいえばその種類のいかに多いことか!北は札幌ラーメンから南は博多の豚骨ラーメンまで、種類を数え上げたらきりがない。まだ、私の知らないラーメンはいくらでもあるはずである。文明の日本化は数え上げたらそれこそきりがない。そのワザワザはわざわざ技を磨いたとしか言いようがない。
 私はこの日本文化の特色を一言で言い表すなら、オタク文化と名付けたいのである。独創性はさほどない。しかし、そのこだわりは尋常ではなく、こだわってこだわってこだわりぬくという言い方が最もふさわしいのではないだろうか?もっと、例を挙げるなら、蒸気機関車でもそうである。SL(スチームライン)とも言うが、あまり好きな言い方ではない。蒸気機関車など、ボイラーがあって、蒸気圧でピストンを押して、その動力で重りのついた車輪を回転させるだけである。だから、外国の蒸気機関車は、ただボイラーが前に突き出ているだけである。しかし、私が慣れ親しんだ日本の蒸気機関車は必ず、ボイラーが両脇から覆われた、あの形なのである。なぜ、日本の蒸気機関車だけはあの形なのか、いまもって分からない。雪よけかもしれないが、とにかく、蒸気機関車といえば、デコイチに代表されるあの形なのである。
 話は冗長になってしまったが、日本文化のワザワザはガラパゴス化といっても良いだろう。私は昔の、世の中がまだガラケーだった頃、多くの人がバス停でバスを待っている間、右手に携帯を持って、右の親指でせわしく、ボタンを押している姿が印象的だった。当時は一体、何をこいつらはしているのだろうと思ったものである。しかし、気がついたら私もまた、右手に携帯を持ちながら、腱鞘炎になるぐらい頻繁に、右手の親指でボタンを押しまくっていたのである。

 日本文化の真骨頂は独創性にあるのではなく、それへの並々ならぬこだわりである。だから最初はパクリである。しかし、そこへこれでもか、これでもかというぐらいに改良に改良を地道に続けていくのである。そして、原型を遥かに凌駕するところまで改良を重ねていくのである。もはや、それは独創と言ってもよく、これが日本文化だと豪語してもよいのではなかろうか?まさに、オタクならではの文化であり、オタクでなければ、そのワザワザは、その技をわざわざ磨かなければ到達し得ないのである。

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