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歯は健康の源~人生100年を見据えて

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International Dental Clinic(国際歯科) の日記

顧客とは何か?・・・・P・Fドラッカーを読んだこともない私の私見

2016.06.18

 顧客とは何か?と、いきなり尋ねられても大方の人は面食らってしまうだろう。多分、客は客でしょっ、それがどうしたんだ、ということになってしまうのではないだろうか?しかし、その単純な命題こそ、実は、深遠な哲学を内包しているのだと思うのである。
 だいぶ前だが、NHKでアニメによる高校野球チームのマネージャーの話か何かで、私は初めてP・Fドラッカーのことを知った。しかし、この「顧客とは何か?」という題名にはすごいインパクトがあった。そして、良く良く考えると、「顧客とは何か?」という命題は全ての生業を営んでいる人間に常に突きつけられている命題ではないだろうか?と思うようになったのである。私は残念ながら、そのアニメを見ても主人公が言っていることの意味が理解できなかった。ちんぷんかんぷんだったのである。
 そこで、私は私なりの「顧客とは何か?」に迫りたいと思うのである。P・Fドラッカーには間違いなく怒られるだろう。また、P.Fドラッカーの言っていることとは全く関係ないかもしれない。しかし、なまじっかP・Fドラッカーを知っているより、むしろ、何も知らない方が真実に近づけるのではなかろうか?そうも、思ったのである。
 まず顧客とは何か?その定義を求めよう。顧客とは簡単に言えば、金を払ってくれる人間もしくは組織のことである。そこで、一番私にとって、卑近な例として、医療に関して、顧客とは何か?を掘り下げていくのも面白いのではないだろうか。
 医療において、お客さんとは一般的には患者さんのことを指す。以下、敬称を省いて、患者と言おう。しかし、保険医療の制度においては、医療機関にとって、客は、はたして患者だけだろうか?客=支払者という定義に基づけば、患者は保険負担金の3割を病院の窓口で払うだけである。そして、月々の保険料は保険加入者自身が自治体もしくは会社に払っているのである。そして更に会社は福利厚生費としてその半額を持つのである。
 逆に、医療機関からしてみれば、3割を患者から徴収し、残りの7割は国保連合会、もしくは社保支払基金から徴収するのである。つまり、7割は国もしくは自治体もしくは健康保険組合からの徴収である。
 したがって、医療機関からして見れば顧客とは患者だけではなく、国保、社保を統括している公益機関も大事な顧客だと言えるのである。そして、ウエイトは後者の方がずっと、高いのである。
 もっとも、国保にしろ、支払基金にしろ、これらの組織は医療機関が月々に提出する診療報酬明細書、つまり、レセプトを点検し、適正かどうかを判断し、保険加入者が払った保険料から、医療機関に支払っているのだから、公益機関からと言っても、その出所は保険加入者である。又、それでも足りないから、国は多額の税金をそこに注入しているのである。これがいわゆる、年々増加する一方の福祉医療費といわれるものである。国は要するに、その税金の部分の抑制にやっきなのである。そして、又、その税金も元をたどれば一般納税者なのである。
 つまり、医療機関において顧客とは何か?といえば、患者と保険加入者と一般納税者になるのである。お客様はなにも、患者様だけとは言えないのである。
 もちろん、医療は患者の疾患を治すことにある。その意味では患者は紛れもなく一番のお客様であるが、それを支えているのは、国民だということになるのである。
 そして、そこから見えてくることは、医療は、国民全体が支えているものであるから、医療機関も、自分たちの顧客は誰なのかということを、もっと追及すれば、医療の在り方も、又、少し変わってくるのではないだろうか?

 結論として医療はそれだけ公益性が高いということになる。顧客は患者だけではないのである。顧客は医療機関にかかっていない健常者も含めて国民全員だとも言えるのである。もっとも、制度に問題があるのだという意見も当然出てくるのも否定はしない。しかし、いずれにしろ、もっと、もっと、謙虚に問題を掘り下げていくべきテーマだと思うのである。

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